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船舶エンジン用部品などを手掛ける尼崎市の会社で専務を務めている北住小夜さん。経営者仲間と交流する中で、「外食の多い経営者に、身体によいものを食べさせたい」と考えられました。そして、現在料理長を務める宮本さんに声をかけ、お初天神近くで始められたのが、創作和食を提供する「食堂えそら」です。

　化学調味料をなるべく使わず、風味とうまみの強い特製出汁や、西表島から取り寄せた塩を用いた料理は「素材の味がしっかり楽しめる」と好評。コースは用意されていますが、料理長がすすめる季節の旬の品々を気軽に注文することができます。お客様の要望によってオリジナル料理を即興で作られることもあり、その中のひとつ「白子の麻婆豆腐」は裏メニューとして定着しているのだとか。カウンターや壁面に描かれている、木村英輝画伯による日本画も、料理の味に華を添えています。

　「食堂えそら」と同じフロアに、バー「paddle」があり、こちらは「えそら」とは雰囲気ががらっと変わった隠れ家的バー。「えそら」でおなかを満たした後、「paddle」でウイスキーやクラフトジンを堪能するという楽しみ方もできます。オーナーの北住さんは、「Mr.Children」の大ファン。2店の屋号ともMr.Childrenの歌にちなんだものなのだとか。「PADDLEという歌に、フラスコの中に飛び込んで化学変化を起こそう、新しいことを見つけようという歌詞がたあります。そんなふうにたくさんの人が集って、新しい希望や仕事を見つけられるような店にしたい」と話されました。