K&P税理士法人
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取り壊した建物の帳簿価額

K&P税理士法人では、本コラムのなかで、税理士・スタッフが交代で、税制改正トピックなど、タイムリーで有益な話題を提供していきます!
(監修:社員税理士 林 宏二)

 

  土地と古い建物を一緒に購入した後、その建物を取り壊して新しい建物を建築するケースがあります。この場合、取り壊した建物の帳簿価額を「固定資産除却損」として経費にできるのか、それとも土地の取得価額に含めるべきかが問題になることがあります。

  判断のポイントは、不動産を取得した時点で「建物を取り壊して土地を利用する目的」があったかどうかです。もし購入時から建物を取り壊す予定が明らかだった場合には、建物は土地を取得するために必要だったものと考えられます。そのため、建物の帳簿価額や取り壊し費用は土地の取得価額に含めることになり、除却損として経費にすることはできません。

  実際の裁判では、ホテルを建設する目的で土地と建物を購入した会社が、購入から約1年3か月後に建物を取り壊しました。会社は建物の帳簿価額を除却損として計上しましたが、裁判所は、購入前から建物を取り壊す計画があったことを重視し、土地の取得価額に含めるべきと判断しました。

  なお、取り壊し目的があったかどうかは、取得に至る経緯、建物の老朽化の状況、取得後の利用状況、取り壊しまでの期間や目的などを総合的に判断するとされています。

  つまり、建物を「購入時にどのような目的で取得したのか」が税務上の重要なポイントになるということです。